今朝の関東は久しぶりに雨だった。
この時期の雨が植物たちにとって(人間にとっても)、どれほど有り難いことか。今日の瑞々しい木々たちの葉がそれを証明している。
リハビリを兼ね、奥武蔵・名栗村の森を散策した。棒ノ嶺(969m)の中腹、林道沿いをふらふらと。思い切って裸足になって歩いてみる。足裏にひんやりと雨上がりの土。気持ちがいい。時折棘など踏むこともあるが、それを差し引いても、得るもののほうが大きい。大地との一体感を感じることで、五感が研ぎ澄まされてゆく。裸足で、足音もたてずに静かに歩いていると、けものたちにも気付かれにくいと見え、シカ、カモシカに至近距離で遭遇することも。
それにしても、足裏の何と軟弱なことか。ちょっとした小石、小枝の起伏も痛みとして感じてしまい、歩くのに不都合を覚えることも度々。
以前、近所の日和田山(303m)を毎日裸足で歩く老人がいた。常にゴミ袋と囲炉裏バサミ(?)を片手に、不心得者の捨てていったゴミを無言で拾いながら。寡黙な男性で、会話をしたことは無かったが、彼の背後から感じ取るものは多かったように思う。
植林された杉林を裸足で歩く気にはなれないが、せめて土の上、あるいは小石の拡がる河原くらいは、自由に、気持ちよく歩けるようになりたいもの。