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朝な夕なに富士山を拝する・・・理屈抜きで気持ちが晴れ晴れとするものです。
「あぁ、今朝も富士がみごとだ」「今日も一日がんばろう」
「天晴れ、富士山」
そんな単純な思いからこの企画を思い立ちました。 |
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まだ今のように大気が汚れていなかった時代。たとえば「葛飾北斎」の時代、あるいは「太宰治」の時代。武蔵野から望む富士山は、今よりもずっと大きく、美しく、そしてシャープに見えたことでしょう。その麗しく、神々しき姿を当時の人々は畏敬を持って遙拝し、日々の活力と勇気を得たに違いありません。
ところが今、奥武蔵から富士山を眺望できるのは晩秋から冬、あるいは「五月晴れ」や「日本晴れ」といった好天時、または台風一過のような場合など大気が比較的澄んで、透明度が高い日、しかも朝夕に限定される場合が多いのではないでしょうか。
飯能周辺から富士山頂まで、直線にしておよそ80キロメートル。確かに距離は離れてはいますが、この十年を思い返してみても、以前はもっと明瞭に望めた日が年間を通して多かったように思えます。
富士山を眺めていると、私たちが日々暮らす奥武蔵でも、大気汚染が確実に進行していることを実感させられます。空が病んでいる。富士山は、そのバロメーターとして彼方にそびえています。もし、奥武蔵から富士山が見えなくなったとしたら・・・
ちなみに、富士山から見ると川越市と同じくらいの距離に位置する東京都庁から富士山が望める日は年間100日あまり(平成13年度統計より)。それでもバブルが謳歌した昭和の末に比べると、見える日は格段に多くなっている(日本気象協会のデータから)のは確かなようです。
都心の大気汚染は改善されてきたとしても、どうも、郊外の汚染はますます悪化しているように思えてならないのは、レンズを通して日々世界を見つめている者ゆえの愚かな危惧なのかも知れません。
願わくば百年前の大気の状態で、富士山の雄姿を眺めてみたい。
このページがそのための何かの一助になれたなら嬉しいのですが。
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展望台本館[ビューポイント]
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◆ポイント 01
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2003.02.02 |
川越市的場
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◆ポイント 02 |
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2003.02.07 |
日高市高麗本郷 |
◆ポイント 03 |
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2003.02.09 |
入間市下谷ヶ貫 |
※写真は全て同一機材で撮影します。また、画像サイズも統一。構図も基本的には同じです。同じ画角のレンズで写したものを同一サイズで表示することによって、それぞれを比較することが可能となり、実際に富士山を拝する際のめやすにもなるでしょう。
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展望台別館[折々の富士]
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※このコーナーでは参考資料として奥武蔵に限らず、これまで何かのきっかけで撮影した富士山にちなんだ写真を掲載します。 |
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