体調は相変わらず良くないが、このところ電磁波しか浴びていないので、たまには紫外線も浴びなければと、晴天の中、奥秩父、荒川源流へと出かけた。大滝村、二瀬ダムより上流を自分では荒川源流部と定義しているが、本当の核心部は荒川本流から、入川渓谷を抜け、真ノ沢から上流を指す。
だが、今日はだるい体を押しての取材行。真ノ沢までは、とても、とても・・・
二瀬ダムの辺りで標高600m位だろうか。奥武蔵からわずか2時間あまりのドライブだが、3週間は季節を逆に戻った感じ。ちょっとしたタイムスリップとでも言おうか。ダムから川又の周辺はソメイヨシノの開花を終え、今、ヤマザクラ類が真っ盛り。ようやく木々の芽吹きも3〜4分というところだろうか。季節の忘れ物を取りに来た気がする。四季の移ろいは標高差や、緯度の違いによって、日本国内僅かな場所を移動するだけで、大幅に変わってくる。その気になれば、何ヶ月も桜を愛でることさえできる。最も、地球内を旅すれば、縦横無尽に季節を渡り歩くことが可能となるが。
今年の春は極端に雨が少ない気がする。荒川本流の水量も非常に減っている。対岸まで長靴での渡渉も容易。情けないくらいの水の量だが、お陰で川の両岸を気ままに歩くことができた。
秩父の地層は地球の中でも古い年代に当たるという。かの宮沢賢治も岩石の調査で荒川を訪れている。そう思ってみると、荒川源流部の岩や石の模様は実に様々で、特徴的で、かつ、たいへん美しい。それぞれを眺めているだけで、時間はどんどん過ぎ去ってゆく。水量が少ない為、普段は水面下にある岩肌も露出し、余計楽しむことができた。
しばし、川岸の日溜まりで休息のあと、雲が多くなったのを期に帰路に向かったが、今後、岩石の種類や特徴も勉強しなければと考えさせられた1日だった。