今年で十周年のやまむすべ、様々なかたちでたくさんの人たちの協力で
ここまで続けることができた。 本当にありがとう。
出演者だけでも、のべ人数は200人近くなるだろうか。
神楽というはるか遠くの山へ向けて、一年を生きてみる。出演者にとっては
この一年を この体とともにどう生きてきたかが 表わになるときだ。
ひとつの身振りや発する音を未知からの贈り物として場所へ捧げたい。
その媒体になれるように渾身でその場に立つ。
僕達はひとつの料理として、大皿に盛られて振る舞われる。
その料理が、ささやかな喜びをもたらすことができますように。
この関係の山が自然界の山とも響きあい、切れ切れになった自然と僕達との糸を、
もう一度むすび直す小さな力となりますように。
願わくば、すべてのものが元々の元々へまっすぐに帰れますように。
十年経っても、あいも変わらず同じ願いと祈りとをより合わせて神楽をたてる。
一霊四魂、奇妙に荒ぶり和して幸い。
やまむすべは未来に向けてまっすぐなお化けであり続けたい。
2002.12.30 カワラ (C)2002 KAWARA